猛虎図鍔(鐔)
銘 甲子初夏 六十六歳 南山

江戸時代後期 越後国村上住

鉄地竪丸形鋤出彫象嵌色絵打返耳
縦:82.8mm 横:86.7mm
切羽台厚さ:2.2mm
耳際厚さ:3mm
特製桐箱入

特別保存刀装具鑑定書
価格280,000円(消費税込)

 何故かはわからぬが、好んで虎を彫ったという赤文。その弟の南山にも虎図が多い。赤文派の虎には数パターンの特徴がある。大きな体を持て余しているかのような困り顔で毛皮がダブダブした虎などは愛嬌があって眺めていると癒される。翻って本作は、特徴的な南山の虎である。強い輪郭線の内側に細かく毛彫を入れ、姿勢を低くし、盛り上がった肩、太い足はしっかりと岩を掴んでいる。金象嵌の眼光鋭く、開いた口からは鋭い牙と赤い舌が覗く。精悍で敏捷、正に猛虎である。耳を打ち返した薄手の地鉄は鍛え良く、槌目を施して抑揚を付け深山幽谷の雰囲気を醸し出している。
猛虎図鍔(鐔) 銘 甲子初夏 六十六歳 南山

猛虎図鍔(鐔) 銘 甲子初夏 六十六歳 南山

猛虎図鍔(鐔) 銘 甲子初夏 六十六歳 南山

猛虎図鍔(鐔) 銘 甲子初夏 六十六歳 南山

猛虎図鍔(鐔) 銘 甲子初夏 六十六歳 南山

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