銘 於刈羽法久
平成六年五月

Katana
Sig. Kariwa ni oite NORIHISA
Heisei 6 nen 5 gatsu


池田法久
新潟県苅羽市‐長岡市 六十二歳作

刃長 二尺四寸四分五厘
反り 五分六厘
元幅 一寸三厘
先幅 六分七厘
棟重ね 二分
鎬重ね 二分一厘
彫刻 表裏 棒樋掻き流し

銀地一重ハバキ
白鞘はありません。

黒石目地塗鞘打刀拵入
拵全長三尺五寸一厘
柄長八寸三分八厘
柄・鐔を装着して880グラム

平成6年新潟県登録

Ikeda NORIHISA (Born in 1932 / Showa 7)
Nigata prefecture
Forged in Heisei 6 (A.D. 1994)


Hacho (Edge length) 74.1㎝
Curvature 1.7㎝
Moto-haba (Width at Ha-machi) 3.14㎝
Saki-haba (Width at Kissaki) 2.04cm
Kasane (Thickness) 0.66㎝
Engraving: "Bo-hi" kaki-nagashi on the both sides

Silver single Habaki
This item has no Shirasya.

Kuro ishime-ji nuri saya, uchigatana koshirae
Whole length 106.1cm
Hilt length 25.4cm
Total weight of the sword with Tsuba:880g



 法久刀匠は池田洋といい、昭和七年三月九日生まれ。昭和二十九年に笠間一貫斎繁継門の山上昭久刀匠に入門し、昭和三十四年十二月十二日に作刀承認を取得して長岡市に独立。華麗な備前伝の作を手掛けている。
 この刀は、師昭久刀匠の苅羽市の鍛冶場での作。身幅を広く仕立てながらも、深い棒樋を掻いて重量を八八〇グラム(柄鐔付)に調整しているため、極めて操作性に優れている。事実、居合の高段者により長らくの愛用された一振で、棟区上付近には納刀時に手が触れた跡が遺され、長年の修練の程を物語っている。無類に詰んだ小板目鍛えの地鉄に焼かれた逆がかった互の目丁子の刃文は、房状の刃、小丁子、小互の目を交え、越後の雪の如き、真っ白な小沸が付いて刃縁が明るく、所々に玉焼を交え、匂足が長く柔らかく入り、細かな金線、砂流しが長く掛かる。帽子は一枚風となり僅かに返る。 鏃図の銀地目貫、同図銀石目地縁頭と鐺、鏃透図の銀石目地木瓜形鐔が付された、尚武の気風を感じさせる黒石目地塗鞘の拵に収められている。長年の修練の結果、鞘当たり、ヒケ、小錆が随所にある(注)が、地刃の美しさは堪能でき、居合の稽古に最適の一振りである。

注…原価にて鞘当たり・ヒケ・小錆取りを承ります。

刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月黒石目地塗鞘打刀拵 刀身 刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月

刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 刀身差表切先脇差 銘 和州住源貞弘造之 昭和癸丑年仲春為相原氏 刀身差表ハバキ上刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 刀身差表ハバキ上

刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 刀身差裏切先刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 刀身差裏ハバキ上刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 差裏ハバキ上

刀 銘 於刈羽法久 平成六年五月 ハバキ