河骨に蛙図鍔(鐔) |
江戸時代後期 |
初夏から夏の終わりにかけて可憐な黄色い花を咲かせる河骨。今、一匹の蛙がその葉に跳び乗り、静かな水辺の風景が一瞬揺らいだ。 落ち着いた四分一地にひときわ艶やかな漆黒を呈する赤銅を量感のある立体的な高彫としている。金、四分一、素銅と鮮やかな色金を用いているが、中でも明るさと濃さに変化をつけた素銅の色絵が効いている。丸くふっくらとした河骨の蕾が愛らしい。手のひらに収まるほどの、小さいけれど深く広い世界に心を遊ばせてみよう。 |
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