龍図前立付兜図小柄 |
江戸時代初期 山城国京都住 |
小口を袖とし、戸尻側に内覆輪のある貫(穴)を設けた古風な仕立の小柄。微細な赤銅魚子地の中央に高彫された龍図前立付室町時代製の筋兜は金銀の色絵で華やかに装われている。意外にも後藤家上六代の作に兜の図は希少。顕乗あたりから見られるようになる。兜の形態、様式に変化が大きかったことも要因かもしれないが、顕乗がただ先祖代々の掟物を踏襲するだけの人でなかったことがわかる。創意という点に着目すると始祖である祐乗、四代目光乗、七代目顕乗が殊に優れているという見方がある。顕乗の作であることを宗家十四代の光守が極めて銘を刻し、兜の鍬形に極め鏨を入れている。 |
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