枇杷・柿図目貫
割際端銘 文・雄

明治─昭和
東京、山形県鶴岡市住

素銅地容彫象嵌色絵
表:49.5mm 裏:50.5mm
桂野文雄共箱
「素銅柿目貫壱組 文雄作 〔印〕」

箱裏に、本作を文雄の実子文克氏から贈られし旨の旧所持者による覚書有 (注)

特別保存刀装具鑑定書
ご成約を賜りました
 三代目赤文を襲った桂野文雄は加納夏雄の門人。写生をよくし、独特の詩情を湛えた余白に写実的な作品を製作した夏雄。本作は師を髣髴させる、質感さえ再現した写実味溢れる作である。枇杷と柿、どちらも橙色の果実で素銅地の色がよく馴染む。蔕や葉に色調を変えた金色絵を施し、金属という素材の、限定された色彩の中で、より豊かに、奥行きのある表現を試みている。
枇杷・柿図目貫 割際端銘 文・雄

枇杷・柿図目貫 割際端銘 文・雄

枇杷・柿図目貫 割際端銘 文・雄

枇杷・柿図目貫 割際端銘 文・雄

枇杷・柿図目貫 割際端銘 文・雄

(注)覚書:昭和32年6月9日松浦利兵衛翁の顕彰碑除幕式の記念に桂野文克より頂く 先代桂野赤文殿の作品当時の名人の作なり 赤文氏は松浦翁の建碑を一生念願して御逝去なされたる方にて今回建碑記念に現文克氏から贈られたものなり

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