楓散図鍔(鐔)
銘 皇都住義照花押

江戸時代後期 山城国京都

鉄磨地隅入障泥形薄肉彫
金布目象嵌

縦:84mm 横:74.9mm
切羽台厚さ:3.2mm
耳際厚さ:2.9mm
上製桐箱入

特別保存刀装具鑑定書
価格450,000円(消費税込)

 表になり裏になり、ひらひらと風に舞い散る楓。その一瞬を鮮やかに切り取った美しい作である。陶器を思わせる質感の鉄磨地。大振りでゆったりとした障泥形は見落としそうなくらい僅かな隅入りとなっている。薄く仕立てた耳にまで彫刻された楓の葉。表側は薄肉彫り、裏側は地を鋤いて、表裏を巧みに描き分け、詳細で繊細な毛彫を加え金布目象嵌で彩られている。鉄という固い素材に軽やかさ、柔らかさを表現し得るのは作者の卓越した観察眼と技術力、感性の豊かさ故であろう。謡曲を好み、狂歌を得意としたという。佐藤義照は始め荒木東明に学び、後に後藤勘兵衛家光文の弟子となり、独立開業した。帯刀を許され、明治維新後は大坂造幣局に勤め、国内外の博覧会で数々の賞を受賞し、宮内省御用となった作も多数ある。
楓散図鍔(鐔) 銘 皇都住義照花押

楓散図鍔(鐔) 銘 皇都住義照花押

楓散図鍔(鐔) 銘 皇都住義照花押

楓散図鍔(鐔) 銘 皇都住義照花押

楓散図鍔(鐔) 銘 皇都住義照花押

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