兎図縁頭 |
赤銅魚子地高彫据紋色絵 |
前足をこすり合わせるような仕草を見せる縁の兎や何かに気付いたような様子の頭の兎。くっきりと粒だった微細な赤銅魚子地を背景に単に可愛らしいだけではない、対象をしっかり観察して描写した、生き物としての兎がいる。爆発的な跳躍力を秘めた筋肉質の体を極細の毛彫で表した体毛で包み、触れれば温もりが伝わってきそうである。作者の正最に関しては詳らかではないが確かな技量を持った金工であることは本作が証明している。 |
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