嵐山渡月橋図小柄 |
江戸時代後期 山城国京都 朧銀磨地甲鋤彫毛彫裏和歌 |
月明かりの下、舞い散る桜花の中を下り行く筏が、今まさに渡月橋に差し掛かろうとしている。どこか淡く円やかな線描写は甲鋤彫りの賜物であろう。裏には和歌が彫られている。「みなに棹差し引てに心遣に波にも咲る花はありけり」作者は和田一真に師事した安達幽斎真速(最早)。月琴堂も幽斎もかつては和田一真の号であった。本作は龍獅堂の旧蔵品で『鏨廼花 第三巻』に所載されている。 |
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