美濃国 永禄頃
穂長 一尺一寸三分半
元幅 九分八厘
ふくら幅 九分九厘
重ね 六分一厘
彫刻 表 細樋掻流し 裏 二筋樋掻流し
茶叩塗鞘槍拵入
拵全長 六尺二寸
鞘長 一尺三寸
柄長 四尺九寸五分
白鞘付
昭和二十六年愛知県登録
保存刀剣
(Item number: 1774)
Mino province
Around 1558-1569
(Eiroku era, late Muromachi period)
Hocho (Spear length) : 34.4cm
Moto-haba (Width at Ha-machi) : Approx. 2.97cm
Fukura-haba (Width at Kssaki) : Approx. 3cm
Kasane (Thickness) : Approx. 1.85cm
Horimono(Curving) : Omote "Hoso-hi" kaki-nagashi
Ura "2 suji-hi" kaki-nagashi
Cha tataki nuri saya, yari koshirae
Whole length : Approx. 187.86cm
Scabbard length : Approx. 39.39cm
Hilt length : Approx. 149.98cm
Shirasaya
Hozon
焼の高い房状の兼房乱(けんぼうみだれ)で知られる兼房(かねふさ)は、孫六兼元や和泉守兼定等と共に、戦国時代の美濃鍛冶を代表する刀工として家格も名も極めて高い。
この槍は、表裏に鎬が立てられた両鎬直槍で、身幅広く先幅もたっぷりとして寸法長く、樋に魔除けの朱漆が施された精悍な構造。地鉄は板目肌に微かに柾を交え、地沸が厚く付いて関映りが立ち、強く焼が入って堅固。刃文は浅い湾れに小互の目を交え、沸が厚く付いて刃縁の輝きが強く、刃境には小形の金線、砂流し、湯走りが掛かって刃中にも沸筋が流れ、小模様ながら多彩に変化し、匂の立ち込めて澄んだ焼刃に切断能力の高さが窺われる。刺突の威力が集中する帽子は焼を充分に残し、乱れ込んで浅く返り、凄みが感じられる。茎の鑢目は中程迄が筋違、茎尻及び横には銑鋤鑢が丁寧に掛けられ、大振りの二字銘が神妙に刻されている。戦国武将が戦陣に手挟んだ槍ながら奇跡的に健体で伝来した一筋で、出来も上々。
多彩な色を呈して輝く貝片が散りばめられた、堅牢にして華やかな槍拵に収められている。(商品番号1774)
注…織田信長に仕えた若狭守氏房や尾張藩工となった飛騨守氏房は兼房家の出身である。