銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之
永禄元年八月吉日



 

備前国 永禄元

刃長 二尺三寸五分六厘
反り 七分九厘
元幅 一寸七厘
先幅 七分四厘
棟重ね 二分四厘
鎬重ね 二分六厘

本阿彌栄次郎(注①)師鞘書「代金子貮拾五枚」
本阿彌光遜師鞘書「榮治郎極同意」

腰印籠刻朱鮫皮包鞘打刀拵入
拵全長 三尺二寸八分
  柄長 七寸三分

特別重要刀剣

刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

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刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

刀 銘 備前國住長舩源兵衛尉祐定作之 永禄元年八月吉日

 源兵衛尉祐定は、永正祐定の呼称で名高い彦兵衛尉、その子與三左衛門尉と続いた祐定家の、天文から天正にかけての棟梁。時恰も戦国最盛期。毛利氏、浦上氏、宇喜多氏、三村氏等西国の雄の需に応え、永禄十二年紀の浦上宗景の注文打の刀や庄内藩士服部弥惣所持の同年紀の刀(重要美術品)等、数多くの名刀を遺している。
 この刀は源兵衛尉祐定屈指の一振(注②)。棟を真に仕立て、身幅が広く刃肉が充分に付いて重ねも厚く、深い反りが付いて鋒が延びた、力強く美しい姿。地鉄は均質に鍛えられた小板目肌に細やかな地景が密に入り、厚く湧き出した微細な地沸が精美に輝いて乱れごころの映りが立つ。直刃調の刃文は、下半に小互の目と小丁子が配されて小模様に変化し、中ほどから直焼刃となり、横手下辺りで焼幅が一段と広くなり、焼をたっぷりと残した帽子へと続いて先小丸に返る。焼刃は叢なく沸付いてきっぱりと明るく、処々に金線が躍動し、沸筋が流れて二重刃がかり、小丁子には逆足が盛んに入り、微細な沸の粒子が充満した刃中は一段と明るく、抜群の冴えを見せる。茎の保存状態は極めて優れ、繊細な鑚使いで刻された銘字の線が清く澄んで美しい。常に見る銘形に似ながらも全く異なることから、切銘は源兵衛尉祐定自身の手とみられ、繊細な鑚振りに同工の緻密な頭脳と物堅い人物像が感得される。製作時そのままに完璧な状態で伝来した源兵衛尉祐定の畢生の大作である。
黒朱漆塗鮫皮包の柄に桃山時代の後藤家作の牧童図目貫を藍染燻革で巻き締め、上質の赤銅魚子地に牛を活写した後藤光邦在銘の小柄笄二所、平田彦三作の美しい燻銀色の八つ木瓜形の透鐔を掛け、印籠刻の腰元を緑色漆塗、その先を朱鮫皮包とした鞘の、斬新な意匠の拵が附されている。戦国武士の洒脱と覇気の再現である。(商品番号 1720)

注①…本阿彌栄治郎は栄次郎。豊太閤に仕えた本阿彌光意流の十二代目で名を成章という。鞘書の主光遜師の師匠本阿彌琳雅師は十六代。 人間国宝本阿彌日洲師は十七代である。
注②…令和四年四月二十日源兵衛尉祐定としては初めて特別重要刀剣に指定されたもので、同作中の最右翼である。なお特別重要刀剣指定書図譜の説明文には「同作中でも特筆すべき一口」とある。

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