利休鼠漆塗皺革包鞘突兵脇差拵

Rikyu-nezumi urushi nuri
shibo-gawa tsutsumi saya,
toppei wakizashi koshirae


拵全長 二尺六寸強
鞘長 二尺
柄長 六寸
刃長 約一尺九寸
反り 約三分
元幅 約九分
茎長 約五寸三分

刀身はありません

特別保存刀装鑑定書

七十五万円(消費税込)

Whole length 79cm
Scabbard length approx. 60.6cm
Hilt length approx. 18.2cm
Edge length approx. 57.6cm
Curvature approx. 0.91cm
Width at Ha-machi approx. 2.73cm
Nakago length approx. 16.1cm

This koshirae has no sword.

Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK

Price 750,000 JPY

 我が国では大陸渡来の文化を尊び、古くから様々な模様を器物の装飾に採り入れてきた。西洋文化を背景とした美術品や調度品も、「南蛮」という言葉と共に隆盛し、江戸時代には和洋折衷の風合いを漂わせる器物が生み出されるに至った。
 この拵が、古くから我が国に定着していた唐花文などに加え、西洋の文字を文様とする金具を用いた、洒落た突兵(とっぺい)様式の脇差拵。鞘は象を思わせる、渋い色調の利休鼠色仕上げとされた皺革(しぼかわ)包み。緒通しを設けた足金物は瑞雲文に猪目を透かした銀無垢仕立て。鐺は南蛮文化の香りが充満した双龍図を彫口鋭く高彫表現した作で、所々に西洋文字を意匠した文様が散りばめられている。柄は唐花文を高彫した堅木造り。釣鐘を意匠した頭は赤銅地高彫仕立て。縁は異国風の文様を光沢の強い銀地の高彫としている。椀形の南蛮鐔は鉄地高彫銀布目象嵌金覆輪の龍神図。これらを一体として日本刀を装っているのである。

利休鼠漆塗皺革包鞘突兵脇差拵利休鼠漆塗皺革包鞘突兵脇差拵