短刀
銘 平安城住國路
慶長十六年吉日(業物)

Tanto
Heianjo ju KUNIMICHI
Keicho 16 nen kichijitsu (Wazamono)


山城国 慶長 三十六歳作 四百十一年前

刃長 一尺三分三厘
反り僅少
元幅 九分六厘半
重ね 二分
彫刻  表 素剣 裏 護摩箸

金着二重ハバキ 白鞘入

本間薫山博士鞘書

昭和三十九年広島県登録

特別保存刀剣鑑定書

価格 二百八十万円(消費税込)

Yamashiro province
Keicho 16 (A.D.1611, early Edo period)
411 years ago / Work at his 36 years old

Hacho (Edge length) 31.3㎝
A little curcature
Moto-haba (Width at Ha-machi) approx. 2.92㎝
Kasane (Thickenss) approx. 0.61㎝
Engraving: "Su-ken" on the right face (Omote)
"Gomabashi" on the back face (Ura)

Gold foil double Habaki
Calligraphy on the Shirasaya,
written by Dr. Honma Kunzan

Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK

Price 2,800,000 JPY

 國路には慶安三年七十五歳作の刀があることから、天正四年の生まれであることが判明している。堀川國廣に学んで初銘を國道と切る。慶長十四年に國路と改め、慶長十八年には出羽大掾を受領。承応三年七十九歳の時に将軍家綱の命を受け、祇園社御神宝の大太刀と剣を鍛造している。
 この短刀は、棟を真に造り、身幅広く重ね厚く、反りが僅かに付いた、鎌倉末期から南北朝初期にかけてみられる寸延び短刀の姿。素剣と護摩箸の彫が映え、師國廣の貞宗写しの短刀に酷似。板目に杢と流れごころの肌を交えた地鉄は強く錬れて詰み、地沸が厚く付いて地景が太く働き、肌目ザングリと起って鉄冴える。刃文は浅い湾れに互の目を交えて一部逆がかり、刃縁に付いた沸が美しく輝き、刃境に湯走りが掛かって層を成し、刃中には沸、匂が充満して刃色一段と明るい。帽子は沸付き、強く掃き掛けて小丸、長めに返る。茎は保存が優れ、「路」の字の篇が草書風となって大らかな味わいがあり、慶長十六年吉日紀も貴重。焼刃の変化は放胆にして自然味があり、貞宗を彷彿とさせて仕上がりも上々である。

注①…藤代義雄著『新刀集』所収

短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物)短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物)白鞘

 

短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物) 差表切先短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物) 刀身差表 ハバキ上

短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物)刀身差裏切先短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日(業物) 差裏ハバキ上

短刀 銘 平安城住國路 慶長十六年吉日 ハバキ

 

國路押形