太刀
銘 和平作
平成六年八月吉日

Tachi
KAZUHIRA saku
Heisei 6 nen 8 gatsu kichijitsu


大久保和平 神奈川県藤沢市
無鑑査作家 五十一歳作

刃長 二尺五寸二分七厘強
反り 一寸一分二厘
元幅 一寸一分六厘
先幅 八分
棟重ね 二分六厘半
鎬重ね 三分
彫刻 表裏 棒樋掻き流し

金着一重太刀ハバキ 白鞘入

平成六年神奈川県登録

Swordsmith: Okubo Kazuhira
Lived in Atsugi city, Kanagawa prefecture
Forged in 1994 (Heisei 6)
Work at his 51 years old

Hacho (Edge length) 76.6㎝
Sori (Curvature) approx. 3.3㎝
Moto-haba (Width at Ha-machi) approx.3.5㎝
Saki-haba(Width at Kissaki) approx.2.4㎝
Kasane (Thickenss) approx. 0.9㎝
Engraving: "Bo-hi" kaki-nagashi on the both sides

Gold foil single Tachi Habaki / Shirasaya

 和平(かずひら)刀匠は昭和十八年横浜市六浦の出身で宮入昭平の門人。昭和四十二年独立し、正宗、志津など相州上工を目標に作刀に励むも、突如大破した丸砥で顔面を骨折し、右目失明の危機に遭遇、しばらくは鎚を手にすることも叶わず再起を目標に療養の日々を送る。その後、岡田切吉房を熟覧する機会を得、福岡一文字の研究に没頭。新作名刀展にて数々の特賞に輝き、平成十二年には無鑑査に認定される。その後も映り等すべての働きの再現という高い目標を掲げて研究に邁進していたが、平成十五年二月二十四日五十九歳にて他界。余りにも早い死は今も惜しまれている。
 この太刀は、平成六年の新作名刀展優秀賞第一席受賞作と同時に鍛造された陰打ちで、身幅広く重ね厚く、棒樋深く掻かれ、腰反り高く猪首(いくび)鋒に造り込まれた、鎌倉中期の太刀そのままの威風堂々の姿。地鉄は小板目肌が深く錬れて詰み、地景密に働き、地沸豊かに湧いて肌瑞々しく潤い冴える。焼高い丁子乱刃は袋状の刃、房状の刃、小丁子が連続した桜花の如き刃を交えて重花丁子となり、匂勝ちに小沸付いて刃縁明るく、匂足盛んに射し葉浮かび、細かな金線、砂流しが掛かり、刃中は匂で澄みわたる。帽子は焼深く、華麗に乱れ込んで小丸に返る。浅く反った古調な茎に銘字が入念に刻されている。家康、上杉謙信、景勝ら名立たる武将心酔の福岡一文字を目標に、和平刀匠が渾身の鎚を振るった大作である。

注…『現代日本刀作家優品集』に所載。

太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日

太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 白鞘

 

太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩表切先太刀 銘 靖憲 昭和十九年十二月吉日 佩表中央太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩表中央太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩表ハバキ上

太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩裏切先太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩裏切先 中央太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 佩裏中央太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 刀身佩裏 ハバキ上

 

太刀 銘 和平作 平成六年八月吉日 ハバキ

和平押形