山水図縁頭
 銘 伊藤正壽作

江戸後期 武蔵国江戸神田

赤銅地高彫色絵
縁幅37.5mm 頭幅33mm 

上製落込桐箱入
保存刀装具鑑定書

Details

Fuchigashiraa
"Sansui"

Sig.Ito MASATOSHI saku


late Edo period
Edo city, Musashi province
made of Shakudo
Fuchi-size 37.5mm
Kashira-size 33mm

Special Kiri Box

Hozon certificate by NBTHK


 せり出す岩山。切り込んだ谷を流れ下り三筋となって湖に落ちる瀧。湖面を風にのって走り行く帆掛け舟。それらの様子を木の間から眺めているのは李白であろうか。古典的風景図を、李白の視線を借り、まさに目前に広がる実景のように表現している作品。

 赤銅地を高肉に彫り出し、岩肌の織り成す様子を朧銀地鋤彫で表現し、水を浴びて茂る樹木は金の色絵。縁に描かれた松の古木の洞を通して眺めた舟遊びの様子も精巧。

 正壽は政壽とも銘する武州伊藤派の金工。 


 

山水風景図縁頭 銘 伊藤正壽作

山水風景図縁頭 銘 伊藤正壽作