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羊歯図鐔 無銘 古金工 室町時代後期 赤銅魚子地竪丸形高彫色絵金覆輪 縦 75.6mm 横 73.2㎜ 切羽台厚さ 4㎜ 特製落込桐箱入 仕覆付 特別保存刀装具鑑定書(古金工)
Tsuba "Shida" no sign: Ko Kinko late Muromachi period made of Shakudo Size; 75.6mm×73.2mm×4mm Special Kiri Box / Shifuku Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK (Ko Kinko)
清浄感溢れる鐔。裏白の呼称で正月飾りに用いられる羊歯は、健康な歯が並んでいるように見えることから長寿を暗示する植物として尊ばれてきた。この鐔では、古調に打ち蒔かれた漆黒の赤銅魚子地を背景に大きく広げた羊歯の葉を肉彫し、金の色絵を加えてさらに細部に鏨を打ち込み、細やかに連続する葉の特徴を鮮明にしている。祝いの席での拵に装着されていたものであろう、室町時代の高級武将の伝統的意識が窺いとれる。
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