建造物から身近な器物まで広くみられるハート形に似た文様のことで、これが猪の目に似ているところからの呼称。奈良時代の遺物にみられ、さらに古墳時代の倒卵形鐔にもこの文様があり、最も歴史の古い文様の一つといえよう。多くの場合、器物や飾り金具の要所に刳り貫き模様とされ、刀装具においても、木瓜形鐔の四方に小透しとして施されることが多い。小柄の緒通しの穴がこの形とされた例もみられる。
索引【い】 分類[刀装具] 登録日-2002/06/17 23:16