脇差
銘 伯耆守平朝臣正幸
文化十四年丑八月真錬八十五歳造

Wakizashi
Hoki no kami Taira no ason MASAYOSHI
Bunka 14 nen Ushi 8 gatsu shinren 85 sai tsukuru


薩摩国 文化十四年 八十五歳作

刃長 一尺三寸六分六厘
反り 二分三厘
元幅 一寸一分二厘
先幅 一寸三厘
棟重ね 一分八厘
鎬重ね 二分二厘


金着二重ハバキ 白鞘入

令和元年大阪府登録
特別保存刀剣鑑定書

価格 百二十五万円(消費税込)

Hoki no kami Masayoshi (Born: 1733, Kyoho 18)
Satsuma province
Forged in 1817 (Bunka 14, late Edo period)

Hacho (Edge length) 41.4㎝
Curvature 0.7cm
Motohaba (Width at Ha-machi) 3.41㎝
Sakihaba (Width at Kissaki) 3.12cm
Kasane (Thickness) 0.69㎝

Gold foil double Habaki / Shirasaya


Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK
Price 1,250,000 JPY

 伯耆守正幸は享保十八年薩摩の生まれ。初銘を正良と切り、寛政元年に正幸と改銘し、伯耆守を受領した。江戸の水心子正秀とほぼ同時代を生き、相州伝正宗、貞宗、そして志津三郎兼氏を範に沸を強く意識した覇気横溢の刀や脇差を打ち、一世を風靡した。
 この脇差は八十五歳の正幸が特別の需に応えて精鍛した一振。身幅頗る広く、しかも元先の幅差が殆どなく、重ねをやや控えめに、鋒を大きく延ばした堂々たる姿。地鉄は広く取られた鎬地を無類に詰んだ柾、平地を小板目に錬り鍛え、地景太く入り、粒子の大きな地沸が広がり、荒めの沸を交えて肌目が強く起ち現れ、覇気に満ちている。焼幅を低く抑えた刃文は、大らかな湾れに互の目、銀砂のような明るい沸が刃先に零れて、古伝に云う正宗の雪の叢消えの様相となり、その一部は地を焼いて湯走りとなり、あるいは二重刃ごころとなり、沸付いた刃中が蒼く冴える。帽子は乱れ込み、ここも強く沸付いて二重刃となり、焼き詰めごころに僅かに返る。茎は正宗と同じく剣先鋭く尖り、正幸特有の勝手上がり鑢が掛けられ、茎尻の切鑢も掟通り。太鑚で堂々と刻された銘字と差裏の「真錬」の添銘は入魂の鍛錬と出来栄えへの正幸の自信の現れに他ならない。正宗、志津への思慕の念と情熱が示された優品である。

脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 白鞘

脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 差表切先脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 差表中央脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 差表 ハバキ上

脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 差裏切先脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 差裏 中央脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 ハバキ上

 

脇差 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十四年丑八月真錬八十五歳造 ハバキ