昭和二十六年熊本県登録 特別保存刀剣鑑定書
注①十六葉菊紋の天和三年吉日紀の刀(『日本刀工辞典』)の銘字と、枝菊紋の同年八月吉日紀の刀(『銀座情報』三五三号)の銘字は明らかに初代の銘で、両者は酷似し、枝菊紋のある作は二代久道の代作代銘とする通説は全くの俗説とわかる。 注②本作同様、枝菊紋を刻し、精美な地鉄に濤瀾風の大互の目乱刃を焼いた二尺三寸二分六厘の刀(第三十三回重要刀剣)がある。