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脇差 小林伊勢守國輝
    延寶六年八月日 (業物)

Wakizashi Sig.

Kobayashi Ise no kami KUNITERU

    Enpo 6 nen 12 gatsubi (Wazamono)


摂津国 延宝六年 三百四十一年前

刃長 一尺七寸六分八厘
反り 四分
元幅 一寸三厘/先幅 七分四厘
棟重ね 二分一厘/鎬重ね 二分
金着一重ハバキ 白鞘入

昭和三十一年東京都登録

特別保存刀剣鑑定書

価格 八十万円


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Settsu province / Enpo 6 (AD1678, early Edo period) / 341 years ago

Hacho (Edge length) 53.6p / Sori (Curvature) approx.1.2p
Motohaba (Width at Ha-machi) approx.3.12p / Saki-haba (Width at Kissaki) approx.2.24p
Kasane (Thickenss) approx. 0.65p
Gold foil single Habaki, Shirasaya

Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK

Price 800,000JPY


 

 伊勢守國(くに)輝(てる)は河内守國助初代の四男で、隼之進と号す(注@)。寛文十一年伊勢大掾を受領し、翌十二年伊勢守に転任(『古今鍛冶備考』)。名工越前守助廣と交流して技術を高め、延宝六年頃、助廣と刃長一尺八寸一分の合作脇差(注A)を鍛造している。直刃、濤瀾風の乱刃のいずれも出来優れ、「真改助廣同等の名人也」(『新刀銘盡後集』)と評された名工である。
表題の延寶六年紀の脇差は、上記の合作脇差と同時期の入念作で、身幅広く両区深く、頃合いに反って中鋒の洗練味のある姿。小杢目鍛えの良く詰んだ地鉄は、地底に細かな地景が躍動して活力に満ち、滾々と湧き立った小粒の地沸で地肌潤い、鉄色は澄明。中直刃の刃文は浅く湾れ、白雪のような小沸が厚く深く付き、匂口の光強く、刃中に沸ほつれが掛かり淡く沸筋流れ、小形の金線掛かり、匂が充満した焼刃は蒼く冴える。焼を充分に残した帽子も良く沸付き、僅かに掃き掛けて小丸に返る。錆味優れた茎にはこの工特有の細かな筋違鑢が掛けられ、鑚強く刻された銘字(注B)は、助廣國輝合作脇差のそれに酷似し、表銘の一字上から切り認められた近衛流草書体の年紀は助廣と全く同断。心技体充実期に精鍛された作で、出来も上々である。

注@ 江戸期の刀剣書『新刀鑒賞録』は重願寺の石碑を基にしたという國輝系図を載せ、これを参照し、本作の隼之進國輝を三代とする説がある。しかし石碑を確認した人は皆無で、しかも『新刀鑒賞録』の著者自身が後編で伊勢守國輝でははく伊勢守國吉の石碑であったと述べており、國輝系図に信憑性は全くない。本作の隼之進國輝こそ初代である。
注A この脇差を載せる藤代松雄『名刀図鑑』では「地刃共に優れ助広の出来」、『越前守助廣大鑑』には「刃取り、茎仕立てとも助廣の手になる」と記すも、本作を見るに、焼刃は全く合作脇差と同断。國輝が焼入れに深く関与していることは明白である。
注B 延宝五年八月日紀の脇差(重要刀剣。『銀座情報』三百三十六号掲載)の銘字と近似している。

 

脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 白鞘

脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 切先表脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 中央表脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 中央表





脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 切先裏脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 中央裏脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日 差裏ハバキ上

 

 

脇差 銘 小林伊勢守國輝 延寶六年八月日  ハバキ


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