平造脇差　銘　盛重　（業物）

Hirazukuri-Wakizashi
Morishige（wazamono）

備前国　永享頃　約５６０年前
刃長　一尺六寸八分　反り　四分　元幅　八分七厘　先幅六分二厘
重ね　一分六厘　金着二重ハバキ
彫物　表　棒樋丸止め・添樋　裏　棒樋丸止
朱潤塗鞘合口腰刀拵入　白鞘付
拵全長　二尺四寸　柄長　五寸六分
昭和三十三年大阪府登録
保存刀剣鑑定書

ご成約を賜りました　Sold out

　盛重は古書や銘鑑に依れば、大盛景の一派とされているが、大宮派特有の逆鑚の切銘の特徴がみられないことから、「古今銘尽」の応永備前盛光の子という説が有力視されている。

　掲載の脇差は品格ある美しい姿に応永杢と呼ばれる特徴のある地鉄鍛えとし、棒樋を丸で止めた樋の形状など随所に応永備前の特徴を備えた脇差。蝉肌ともよばれる楕円形の杢目肌には密に地景が入り、淡く映りの立ち表れた地鉄や丸味を帯びたは互の目の態様も盛光を見るようである。附帯する朱潤塗鞘腰刀拵は古様式に則ったもので、室町時代前期に鍛造された本作の古格に相応しい装いとなっている。