日本刀 販売品 小刀穂

7 大波に宝珠図共小柄 銘 石堂綱秀作 金工常信之

江戸時代末期 武蔵国江戸
全長22.3cm 幅14.3cm 柄部分 10.7cm 鉄槌目地鋤出彫金布目象嵌

石堂運壽是一の子綱秀が手掛けた共小柄。金工の藤原常信が波と宝珠図を描いている。小沸出来の直刃出来の穂先の形状は鋸状で、鋸目が互い違いとされ、刃の当たりの良さを窺わせている。小柄部分は堅牢な鉄地で、柾目肌が現れ、巧みな鑚使いで描かれた大波の先に宝珠が配されて龍の如し。作者石堂綱秀は幕府御用を勤めた幕末の名工運壽是一の子で、名を光一という。維新後は父是一と共に明治政府に仕え、後に八代目を継承。常信は江戸と京都に住した幕末の金工で、豊竜斎、一心斎の号を用いて竜虎や雲龍図を得意とした。綱秀と常信、新進気鋭の作者の創作意欲を感じさせる珍しい作品である。

注@明治二十四年十月二十九日没、享年四十九歳で没。
注A「江府於赤坂應需洛隠士一心斎止竜藤原常信(花押)」と銘した作もあり、 江戸の住所と京都にも顧客が存在したことを示して興味深い。

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