38 毘沙門天 彫仙壽
表 毘沙門天鋤下高肉彫 裏 旗鉾


銘 長谷堂住人上林恒平作 平成四年春吉日 刃長 二尺五寸一分八厘 

岡山県重要無形文化財指定記念作


 岡山県の重要無形文化財指定を記念に彫り上げた毘沙門天。杢目肌に地沸豊潤に湧く恒平の志津風の刀身に、宝塔を掲げて岩上に立つ毘沙門天を、丸みをつけた高肉彫にて表現している。切り立った鋭角の鑚ではなく、表面にふくよかな丸みを持たせて磨き、量感を出す技法は、仙壽独自のものである。


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