6 火炎不動 彫物岩崎甚左
表 櫃中梵字・火炎不動浮彫 裏 珠追龍鋤下高肉彫


銘 山城國西陣住人埋忠明壽 慶長十三年八月吉日 筑州宗弘写 刃長 八寸五分五厘


 古河家所蔵の重要文化財指定埋忠明壽の写し。筑前宗弘の鍛えた幅広の身に、表櫃内火炎不動が鋤下高彫の手法で浮き出され、裏は玉追龍が平地一杯に深い肉彫とされている。古名作に倣う、慣れる、は彫師に限らず、技術向上の常道であろう。

  
 

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