22 爪付素剣 彫仙
表 爪付素剣鋤下高肉彫 裏 梵字・護摩箸


両刃造 銘 相模國住弘邦造 平成庚午十一月日 刃長 七寸九分九厘


 広木弘邦の源兵衛尉祐定写しの上々出来の両刃造短刀の表に草体の三鈷剣、裏に梵字と護摩箸を高肉彫としている。鎬の稜線に沿って彫られているが故に一層の立体感があり、しかも、戦国武士の切実な要求によって考案された両刃造という短刀に相応しい、信仰の籠った彫物である。

  


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