1 独鈷 彫仙壽
表 独鈷鋤下彫 裏 梵字


銘 基重鍛之 乙丑年春  刃長 五寸九分


  仙壽は隅谷正峯師に就いて鍛冶修業もしている。本作は地元の刀工基重の鍛えた鉄に自ら焼入れを試み、これに独鈷の地肉彫と重ね梵字を施している。古刀期の雰囲気を醸す上々の出来の刀身に、煩悩を砕く武器の象徴である独鈷が深彫りされ、高肉にて容彫表現されている。

  

©Ginza CHOSHUYA Co.,Ltd.