18 見返龍 彫仙壽花押(金象嵌)
表 樋中見返龍浮彫 裏 樋中重ね梵字浮彫

銘 長谷堂恒平作 昭和六十二年八月日 刃長 九寸八分

『柳村仙壽平成の刀身彫刻』所載


柾目主調の鍛え肌に大粒の沸が煌く上林恒平の志津風の仕上がりの刀身に、表裏幅広の樋を深く打ち掻き、表の腰元に目貫の大きさで玉を掴んだ見返龍を鋤下肉彫とし、樋中に浮き出している。裏の梵字も鑽が垂直に入って、まさに浮き上がるの感がある。

  
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