8 梅龍 彫仙壽花押(金象嵌)
表 梅龍鋤下高肉彫 裏 梵字護摩箸蓮台

銘 立子山住人将平作 昭和六十年秋  刃長 九寸五分三厘  桐箱付

 宮入昭平(後に行平と改名)の鍛法を継承する藤安将平作の地沸厚い刀身に、自らが創意し、工夫した意匠の梅龍を鋤下高肉彫としている。鱗の一枚、花びらの一片にまで気迫が籠り、一瞬も気を抜かない仙壽彫の真髄が表されており、その緻密な彫技は絶後のものと言い得よう。

   
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