四方輪違透図鐔 無銘 尾張 室町時代 鉄地木瓜形地透 縦 84mm 横 83.5㎜ 切羽台厚さ 4.8mm 上製落込桐箱入 佐藤寒山博士箱書 保存刀装具鑑定書（尾張）
Tsuba "Shiho Wa-chigai" sukashi (4 circles design) no sign; Owari Muromachi period made of iron Size; 84mm×83.5mm×4.8mm Special Kiri Box Calligraphy on the Kiri Box, written by Dr. Sato Kanzan Hozon certificate by NBTHK (Owari)
鉄色黒々として渋い光沢のある、簡素な造り込みの実用鐔。輪の組み合わせによって七宝文風の木瓜形に仕立て、切羽台に十字架を意匠している。輪違いは多様な意味を含んでいるため禅に通じた武将から好まれた文様。この鐔は、緊密な鍛えによって表面が平滑に仕上げられてはいるが、所々に穏やかな鉄骨が現われており、さらに耳には色の黒い筋状、粒状の鉄骨も窺える。素材の良さが魅力の作である。
