檀溪渡河図鐔 銘 春光堂孝政 江戸時代後期 赤銅魚子地竪丸形高彫色絵 縦 73mm 横 70.5㎜ 切羽台厚さ 5mm 特製落込桐箱入 特別保存刀装具鑑定書
Tsuba "Dankei toga" (from "Sangokushi") Signature; Shunkodo Takamasa late Edo period made of Shakudo Size; 73mm×70.5mm×5mm Special Kiri Box Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK
政随に始まる浜野派は、正確な彫刻で和漢の歴史人物図を彫り描いて人気高く、また門人の数も多く、いずれの工も優れて大いに栄えた。この孝政は、作品は少ないものの技量の高い一人で、鏨を鋭く斬り込んで描いた浜野流の地造りに浮かび上がるように、精巧な描写による劉備と的盧の動きと表情まで丁寧な鏨使いで彫り出している。地金は漆黒の赤銅。檀渓の崖、飛沫立つ川面、揺れる木々、鞭を振り上げ前方を睨む劉備の顔に、鋭い目が活きている。