平造脇差 刃長 一尺六分九厘 Edge length; 32.4cm
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永禄二年、故実に明るい関白二条晴良に伴って上京した美濃兼道の四子、伊賀守金道、和泉守金道、丹波守吉道、越中守正俊はいずれも技術優れ、長じて朝廷の御用を勤めている。中でも慶長、元和頃(注@)の丹波守吉道は、焼頭に湯走りが掛かり幾重にも層を成す独特の刃文を考案して鎚を振るい、豊臣と徳川の両勢力が激突した時代の、英傑の躍動と栄華を見届けている。 注@…『京都名家墳墓録』により初代の没年は元和五年である。詳しくは小島つとむ「初代丹波守吉道の没年と初二代の銘の変遷についての一考察」(『刀剣美術』六一〇号六一一号)参照。 |
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