平造脇差
銘 彫之同作佐基平
平成丁亥年春吉祥

Horu kore dosaku Sa MOTOHIRA
Heisei Hinoto-I no toshi Haru kissho


新保基平 新潟県佐渡市 平成十九年作品

刃長 一尺七分五厘
元幅 一寸二厘
重ね 二分強
彫刻 表 草剣巻龍陰刻 裏 梵字陰刻・腰二筋樋掻流し

金着一重ハバキ 白鞘入

平成二十年新潟県登録

Shinbo MOTOHIRA
Sado city, Nigata prefecture
Forged in 2007

Hacho (Edge length) 32.6㎝
Moto-haba (Width at Ha-machi) approx.3.09㎝
Kasane (Thickenss) approx. 0.61㎝
Engraving: "So-no-Kanmaki-ryu" on the right face (Omote)
"Bonji" and "Koshi 2suji-hi" kaki-nagashi on the back face (Ura)

Gold foil single Habaki / Shirasaya

 身幅広くわずかに先反りの付いたこの脇差は、南北朝時代中期の相州刀を手本にし、また同時代の長舩倫光にもみられるような草体化された剣巻龍の彫物を施した、美しい造り込みの作。特に流れるように構成された龍神の身体は基平刀匠の独創を加味したもので、曲線的彫口に緩急変化があり、刀身の腰元にあって緊張感を漂わせている。丈比べとされた二筋樋に大黒天の梵字を重ね彫りとしている裏面も構図にまとまりがある。小板目鍛えに板目を交えた地鉄は良く詰み、細かな地沸によって落ち着いた風情があるも、地底に加味された微かな板目によって力強さも窺いとれる。刃文は匂口に柔らか味の感じられる出入りの浅い互の目で、刃中には匂の立ち込める刃先に溶け込むように淡い小足が盛んに入り、湾れ込んだ帽子は先小丸に綺麗に返る。
 新保基平刀匠は基治と称し、昭和十六年佐渡両津の生まれ。子供の頃に目にした刀への想いを捨てきれずに、家業の鍛冶から刀工に転じ、独学で作刀を習得。昭和三十七年に作刀許可を得た後に改めて人間国宝の宮入行平師に入門し、翌三十八年の作刀技術発表会に初出品して入選。以降努力賞、毎日新聞社賞など特賞を受賞、平成二十八年には公益財団法人日本美術刀剣保存協会会長賞を短刀・剣の部で受賞している。

注…二荒山神社所蔵の国宝、貞治五年二月日紀の倫光の大太刀に施されている彫刻に良く似ている。

平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥 白鞘

 

平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥 差表切先平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥 差表ハバキ上

平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥 差裏切先平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥 差裏ハバキ上


平造脇差 銘 彫之同作佐基平 平成丁亥年春吉祥ハバキ