竹造鞘短刀拵

Take tsukuri saya, tanto koshirae


拵全長 一尺二寸八分七厘
鞘長 九寸二分
柄長 三寸七分

刃長 約七寸九分
内反り
元幅 約八分七厘
茎長 約一寸九分
刀身はありません


Whole length: 39cm
Scabbard length: approx. 27.9cm
Hilt length: approx. 11.2cm

Hacho (Edge length) approx. 23.9㎝
Curved go to inner (Uchi-zori)
Moto-haba (Width at Ha-machi) approx. 2.64㎝
Nakago length: 5.76cm

This koshirae has no sword.


 竹造りの呑込式の合口短刀拵。茶人が会席で用いたものであろうか。侘びた風情がある。柄も鞘にも質感豊かな竹肌と節が現れ、鞘口の若葉と呼ばれる白木の部分も、この拵の場合、鞘口と柄口に竹の断面が鮮明に現れている。また柄は水引風に組み合わされた数本の細竹ひごで装われている。収められていた刀身は八寸弱の内反りの短刀で、重ね薄く鋭利で、特殊な造り込み。これを腰に帯びて刀身を抜いてみると、上に来るはずの刃は下になり、素早く抜き放っての攻撃が可能。狭い茶室等での万一の事態への備えであろうか。唯一の金具は三つに割れる大振りで特殊な造りの割笄。真鍮地に唐草と共に刻された家紋は皇室の菊紋と裏紋の桐紋。所持者の身分に興味は尽きない。

竹造鞘短刀拵竹造鞘短刀拵