秋草図鐔
 無銘 美濃

江戸後期

赤銅魚子地丸形高彫色絵露象嵌
縦81.4mm 横80mm  切羽台厚さ4.8mm

特製落込桐箱入 仕覆付
特別保存刀装具鑑定書(美濃)

百万円(消費税込)

Details

Tsuba
"Akikusa"
no sign. MINO


late Edo period
made of Shakudo
Length 81.4mm Width 80mm Thickness 4.8mm
Special Kiri Box(with Shifuku)
Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK
(Mino)

Price 1,000,000 JPY


 室町時代に隆盛した深彫表現による秋草図で良く知られている美濃彫様式の鐔は、江戸時代に至っても広く好まれており、後には本作のように美観を追求した華麗な空間表現が突き詰められている。

 耳に葉を連続させ、耳際から鐔中央へと花や枝を伸ばす構成は清楚で美しく、しかも野の息吹と躍動が感じられる。

 この鐔は、下方に花束を意識した構成があり、主題が自然美から生け花などの創造美へと展開されたものであることが理解できる。

 上質の赤銅地は色合い黒々とし、伝統的な高彫に厚手の金銀色絵が施されて濃厚な色合いを呈している。全面に散らされた銀の点象嵌は朝陽に輝く露のようにも見え、清浄な空気により植物に生命を与えているようだ。小柄笄の櫃穴には金の内覆輪が施されており、これも華やかさを高めている要素。


 

秋草図鐔 無銘 美濃

秋草図鐔 無銘 美濃