刀 銘 備前國住長舩七兵衛尉祐定
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遍く知られる与三左衛門尉祐定を輩出した備前国長舩祐定家は、戦国武将の絶大な信頼を得て栄えた名流である。天正十九年の吉井川の大水害や、政治文化の中心が岡山城下に移ったために長舩鍛冶は一時勢いを失うも、与三左衛門尉の五代孫に当たる七兵衛尉)祐定が、江戸時代初期に頭角を現している。七兵衛尉は元和から寛文までの年紀作を遺しており、備前刀の伝統と祐定家の看板を守り、子の上野大掾以降の新刀祐定家の繁栄の礎を築いたのであった。
注@…寛永元年八月日紀の脇差(『新版日本刀講座第四巻新刀鑑定編』)の銘字に似ている。 |
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