太刀 銘 氷心子秀世火卒(火編に卒)之
価格 1,000,000円(消費税込) |
火炎を伴って宙を廻る宝珠を得んと、今まさに追いつき手を伸ばす龍神。宝珠は如意宝珠の略で、古代インドにおいて「思うままに願いの叶う宝物」として考えられ、龍神はこれを守る自然界の大きな力と捉えられた。中国を経て絵画表現が進み、我が国の装剣小道具では後藤家が這龍図の金具を製作して治世者の安泰を願っている。刀身彫刻では鎌倉初期の豊後国の修験鍛冶行平の龍が初期のものとして知られ、また、南北朝時代に彫り描かれた相州彫の龍が特徴的。時代が下って幕末には奥州に栄えた月山鍛冶の流れを汲む雲龍子貞一が新趣の彫刻を駆使して覇気ある龍神を彫り描き、その刀身彫刻の伝統は現代にまで続いている(注)。 注…貞吉‐雲龍子貞一‐貞勝(帝室技芸員・宮内省御用刀匠)‐太阿貞一‐貞利と続く名流。 |
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