刀 銘 応大平氏需 八鍬靖武作之
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八鍬靖武(やくわやすたけ)刀匠は明治四十二年十二月七日、新庄に近い山形県最上郡鮎川村に生まれた。昭和八年に同郷の知人を頼って上京し、昭和十年に日本刀鍛錬所(注@)に入所、池田靖光刀匠に師事して鍛刀技術を錬磨。戦後は伊勢神宮遷宮の太刀鍛造を拝命した塚本起正師の元で焼入れの秘伝を学んで作域を拡大、古名刀への憧れを胸に研究を深めて鎚を振るい、昭和五十六年に日光二荒山神社の備前長舩倫光写しの四尺余の大太刀で、正宗賞受賞の快挙を成し遂げたのであった(注A)。 注@…品質の良い軍刀鍛造への要望が高まり、靖国神社内に昭和八年に開設された。 |
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