短刀 銘 相州住國次作
皺皮塗塗鞘合口短刀拵入 Shibo-gawa nuri saya, aikuchi tanto koshirae |
伊勢宗瑞(北条早雲)は室町幕府政所執事伊勢氏出身の武人。今川家に輿入れした姉北河殿の縁で東下し、今川家の覇権拡大に協力して諸方に進撃、文明年間に相州小田原城を奪取、永正十三年には相模全域を征して戦国大名北条家を勃興させた。この時代、鎌倉では次廣、廣次などが関東から東海道筋の武士の需で作刀していた。紀州の簀戸國次(注@)は相州刀工の門下で修行して帰郷、有力大名畠山氏とも渡り合う武力を保持した紀伊の古刹粉河寺(注A)に仕えて代を重ねている。
注@…銘の国構えの中が※形となって簀戸に似ることから簀戸國次と称され、珍重されている。 |
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