脇差 銘 濃州関住兼定作(之定初期銘)
松葉色漆変り塗鞘脇差拵入Matsuba-iro urushi kawari nuri saya, wakizashi koshirae |
最上大業物に列せられる切れ味で遍く知られる兼定は、美濃国のみならず室町時代中後期の刀工を代表する同時代最大の技術者。明応九年八月紀の作から、定の銘字を草体の定に改めており、これ以前の真字を用いている作を疋定と呼び慣わしている。戦国時代における刀は、「折れず曲がらず良く斬れる」の語が残されているように技術開発が進んでおり、同じ最上大業物作者の孫六兼元に比較して地鉄が細やかであるのが兼定の特質とされている。 |
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