銘 伯耆守平朝臣正幸
文化十年酉八月八十一歳造

Katana
Hoki no kami Taira ason MASAYOSHI
Bunka 10 nen Tori 8 gatsu 81 sai tsukuru


薩摩国 文化十年 八十一歳作 二百七年前

刃長 二尺二寸六分五厘
反り 七分
元幅 一寸五厘半
先幅 七分八厘
棟重ね 二分一厘
鎬重ね 二分強

特製金着二重ハバキ 白鞘入

昭和二十七年鹿児島県登録
特別保存刀剣鑑定書

価格 二百八十万円(消費税込)

Hoki no kami MASAYOSHI (1733-1818)
Satsuma province
Forged in Bunka 10 (AD1813, late Edo period / about 207 years ago )

Hacho (Edge length) 68.6㎝
Sori (Curvature) approx. 2.12㎝
Motohaba (Width at Ha-machi) approx. 3.2㎝
Sakihaba(Width at Kissaki) approx.2.36㎝
Kasane (Thickenss) 0.64㎝

Premium gold foil double Habaki / Shirasaya

Tokubetsu-hozon certificate by NBTHK


Price 2,800,000JPY

 伯耆守正幸(ほうきのかみまさよし)は伊地知次右衛門と称し、享保十八年に代々が鍛冶の家に生まれた。祖父以来の伝統的な波平伝の鍛法に沸を強調した焼入れの技法を加味して進化させ、大磨上無銘の態で島津家に伝わる相州正宗の再現に成功して世の称讃を浴びている。五十年間にも垂とするその作刀生涯を通じ、彼の作は常に身幅広く鋒が延び、反りが充分に付いて量感のある、まさに薩摩隼人の嗜好に適う覇気横溢を身上とし、泰平の世に消沈を余儀なくされていた他国の鍛冶達までをも啓蒙し、所謂新々刀の先駆けの役割を果したのであった。
 この刀は、正幸の作刀中でも殊に幅広で反り高く、延びごころの鋒とされた量感漲る一口。小板目に杢目、板目、流れ柾を交えた地鉄は地底の地景によって古風に肌起ち、表面に溢れ出た地沸が肌目に沿って流れ掛かり、随所に荒めの沸が凝って輝く。刃文は互の目を間遠い湾れで繋いだ沸出来の複雑な乱刃で、帽子は浅く湾れ込んで先掃き掛けて返り、ごく淡く棟焼を施して防御の要としている。小沸の深々とした焼刃は明るく冴え、焼頭が相州伝にみられる角刃の態を成して鋭く地中に射し込み、乱れの谷には黒く澄んだ金筋が沸筋を伴って這い、匂を敷いて霞立つ刃中に沸足が太く射す。姿形に相応した重厚な出来映えを呈しており、薩摩相州伝の極致を見るが如きの感がある。


刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 白鞘

刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差表切先刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差表中央刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差表ハバキ上

刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差裏切先刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差裏中央刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 差裏ハバキ上

 

刀 銘 伯耆守平朝臣正幸 文化十年酉八月八十一歳造 ハバキ

 

正幸押形