鉄線花図鐔　無銘　阿波正阿弥

鉄線花図鐔
無銘　阿波正阿弥
江戸時代後期　阿波国
鉄地竪丸形布目象嵌毛彫
縦 75.5mm　横 72.2㎜　切羽台厚さ 4.5㎜
落込桐箱入

Tsuba
"Tessen"
no sign: AWA SHOAMI

late Edo period / Awa province
made of iron
Size; 75.5mm×72.2mm×4.5mm
Kiri Box

　阿波正阿弥派は、京に栄えた正阿弥派の流れを汲み、鉄地や赤銅地に濃密な金布目象嵌を施した華やかな鐔を製作している。この鐔が典型で、暖か味のある色合い鮮やかな金布目象嵌と、文様の周囲をわずかに毛彫で鋤き込むことによって鉄線花をくっきりと浮かび上がらせる描法。布目象嵌の表面に施されている毛彫も繊細で、花垣に包まれているような風合い。金は厚手のために剥落がなく、地鉄も錆込みがなく状態が良い。

鉄線花図鐔　無銘　阿波正阿弥