脇差
茶石目地塗鞘脇差拵入 Cha Ishime-ji nuri saya, wakizashi koshirae
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泰龍斎宗寛は文政二年奥州白河の生まれ。刃味優れて江戸で活躍していた同郷の先達固山宗次に入門し、若くして才能を開花させ、天保七年に十八歳で古河藩の抱工となる。殊に地鉄鍛えに精妙さを示し、微塵に詰んだ小板目鍛えに映りの起つ備前伝小互の目丁子は美観に優れ、師の技術を伝承して截断能力においても高い評価を得た(注)。 注…「太々裁断切手山田吉年」の截断銘のある文久二年の刀(銀座情報三八三号)、「雁金截断山田徳蔵左吉、太々截断山田源蔵吉豊」の截断銘のある文久二年の刀などがある。 |
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