刀
黒皺革包鞘打刀拵入 Kuro Shibo-gawa-tsutsumi saya, uchigatana koshirae
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近江大掾忠廣は肥前国佐賀藩鍋島侯のお抱え刀工で、新刀随一と謳われる肥前國忠吉を父とする。寛永九年に父を喪った時、十九歳ながら一門の棟梁の重責を担い、主君の厳しい注文(注)に応えて鍛刀し、父譲りの技術に一段と磨きをかけ、小糠肌と呼ばれるきめ細やかな小板目肌に端正な直刃や華麗な丁子乱刃が冴えた名刀を手掛け、肥前刀の名声を盤石なものとしている。 注…入念に鍛刀せよとの書状を添えて特別の材料を送付し、他国の大名家など有力筋へ贈る刀を打たせたという。 |
Ginza
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