七五三刻青貝微塵塗鞘脇差拵
脇差 生ぶ茎無銘 水田


Shichi Go San kizami Aogai mijin nuri saya, wakizashi koshriae
Wakizashi: no sign (Ubu-nakago) MIZUTA



七五三刻青貝微塵塗鞘脇差拵
Shichi Go San kizami, Aogai mijin-nuri saya, wakizashi koshirae
拵全長 二尺八寸五厘 Whole langth: 85cm
柄長 六寸九分三厘 Hilt length: approx. 21cm

刀身 備中国 延宝頃 約三百四十年前
Wakizashi: no sign MIZUTA
Bicchu province, Enpo era (early Edo period, late 17th century), about 340 years ago


刃長 一尺六寸九分六厘 Edge length; 51.4cm
反り 三分一厘 Sori (Curvature); approx.0.94cm
元幅 一寸 Moto-haba(Width at Ha-machi); approx. 3.03cm
先幅 七分二厘半 Saki-haba (Width at Kissaki); approx. 2.2cm
棟重ね 二分三厘
鎬重ね 二分四厘強 Kasane (Thickness); approx. 0.73cm
上蓋素銅下蓋金着二重ハバキ 白鞘付
Suaka and Gold foil double Habaki / Shirasaya


昭和三十二年岡山県登録
保存刀剣鑑定書(水田)
Hozon certificate by NBTHK (Mizuta)



 品の良い七五三刻に色鮮やかな青貝を微塵に塗り施した鞘の脇差拵。拵の寸法長めに、茎尻も一文字形で打刀を想わせる姿格好。鞘を彩る細かな貝片は、碧色、青色、赤色、紫色など角度を変えると眩く輝き、万華鏡を想わせる趣向。親粒が大きくしかも奇麗に並んだ白鮫皮の柄は茶色糸で堅く巻き締められて形が良く、鼓図縁頭は家名声高らかに鳴り響くことへの願いであろう奇麗な高彫表現、鶴乗仙人図目貫共々縁起の良い図柄が用いられている。月に時鳥図小柄は漆黒の赤銅に白銀色の三日月がくっきりと浮かび上がり、夜の冷気を切って飛翔する時鳥は金色絵の仕上げが鮮やか。鐔は昔語りの桃太郎図。図柄すべてがお目出度くしかも瀟洒である。
附されている脇差は、生ぶ茎の無銘で、棟梁大月与五郎国重に率いられ、相州正宗を想わせる沸出来の乱刃で風靡した備中水田派の作。適度に反った量感のある造り込みで、小板目鍛えの地鉄が詰み、特徴的な焼高く沸深い互の目乱刃の刃文が焼かれている。沸の深く明るい焼刃には金筋が長く掛かり、刃中も沸付いて明るく、帽子は焼深く沸付いて小丸に返る。急な栗尻の茎には大筋違鑢が掛けられ、水田国重の特徴が良く表れている。覇気横溢の脇差を収めた拵を腰に城下を行く武士の姿を髣髴とさせる作となっている。

七五三刻青貝微塵塗鞘脇差拵脇差 生ぶk茎無銘 水田脇差 生ぶk茎無銘 水田脇差 生ぶk茎無銘 水田 白鞘

脇差 生ぶk茎無銘 水田 切先表脇差 生ぶk茎無銘 水田 刀身中央表脇差 生ぶk茎無銘 水田 ハバキ上表


脇差 生ぶk茎無銘 水田 切先裏脇差 生ぶk茎無銘 水田 中央裏刀 銘 於南紀重國造之 刀身区上差裏

  





脇差 生ぶk茎無銘 水田 ハバキ

 


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