七五三刻青貝微塵塗鞘脇差拵
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品の良い七五三刻に色鮮やかな青貝を微塵に塗り施した鞘の脇差拵。拵の寸法長めに、茎尻も一文字形で打刀を想わせる姿格好。鞘を彩る細かな貝片は、碧色、青色、赤色、紫色など角度を変えると眩く輝き、万華鏡を想わせる趣向。親粒が大きくしかも奇麗に並んだ白鮫皮の柄は茶色糸で堅く巻き締められて形が良く、鼓図縁頭は家名声高らかに鳴り響くことへの願いであろう奇麗な高彫表現、鶴乗仙人図目貫共々縁起の良い図柄が用いられている。月に時鳥図小柄は漆黒の赤銅に白銀色の三日月がくっきりと浮かび上がり、夜の冷気を切って飛翔する時鳥は金色絵の仕上げが鮮やか。鐔は昔語りの桃太郎図。図柄すべてがお目出度くしかも瀟洒である。 |
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