太刀 刃長 二尺四寸五分五厘 Edge length; 74.4cm |
焼頭が丸みを帯びて地に突き入るような丁子が、絡みあうようにあるいは押し合うように、時には重なり合って連続した刃文を重花丁子乱刃という。鎌倉時代の一文字派の特徴的な刃文は大いに隆盛したが、鎌倉後期には次第に収束して後継する刀工もなく、いつしか伝説のものとなった。近代に至ってその再現に挑み、見事に開花させたのが義人刀匠、その子義一刀匠などの吉原一門。義一刀匠は幼い頃から鋼と対峙する父の背中を見、長じては自らも鋼と向き合い、洗練された作刀技術を会得した。作刀承認を得て以降は新作名刀展において特賞を連続受賞、平成十五年には三十六歳の若さで無鑑査に認定された天性の作刀技術保持者であった。 |
Ginza
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