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刀 銘 筑前住安光作 平成十七年三月吉日 Katana Chikuzen ju Yasumitsu saku Heisei 17 nen 3 gatsu kichijitsu 小宮安光 福岡県大牟田市
刃長 二尺四寸一分四厘 Edge length; 73.1cm 反り 五分六厘 Sori (Curveture); approx.1.7cm 元幅 一寸八厘 Moto-haba(width at Ha-machi); approx. 3.27cm 先幅 七分六厘 Saki-haba (width at Kissaki); approx. 2.3cm 棟重ね 二分四厘 鎬重ね 二分四厘半 Kasane (thickness); approx. 0.75cm 銀地金色絵一重ハバキ 黒笛巻塗鞘打刀拵入 Kuro fuemaki nuri saya, uchigatana koshirae 拵全長 三尺四寸八分 Whole length; 105.5cm 柄長 八寸二分 Hilt length; 24.9m 平成十七年福岡県登録
小宮安光刀匠は、昭和三十一年の生まれ。昭和四十八年から作刀を開始、父の技術を受け継ぐと共に、新たな作風へと視野を広げ、殊に近世末期の源清麿を手本に、覇気に溢れた刀造りに挑んでいる。平成二十八年の新作名刀展では、太刀と短刀の両部門で努力賞を受賞している。 この刀は、元先の身幅が広く重ね厚く反りを控え、わずかに鎬を張らせて中鋒とした、江戸時代の打刀の造り込み。杢を交えた板目鍛えの地鉄は地景が層状に入り、地沸も肌目に沿って流れるように鍛え目を浮かび上がらせる。長い足の入る互の目乱の刃文は高低抑揚がつきながら横手上にまで達し、帽子も乱れ込んで先が尖りごころに返る。明るく深々とした匂に小沸を交えた焼刃は柔らか味があり、金筋入り、杢肌が渦巻きを形成して変化に富み、清麿を目指す創造的意識が鮮明。 綺麗に揃った線が魅力的な笛巻塗の鞘に雲龍図鐔を掛け、這龍図縁頭と這龍図目貫を納戸色糸で巻き締めた、バランスの良い拵が付されている。
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