刀 刃長 二尺一寸七分八厘 Edge length; 66cm ご成約を |
文明十年紀の長舩法光の刀。常の作に比して元先の身幅が広く重ね厚く、適度に反った中鋒に造り込まれ、棒樋が掻かれ、茎は短く片手打に適した戦国武将好みの一振。板目肌に小杢目を交えた地鉄は詰み澄み、地沸が厚く付き地景が細かに入って躍動的。腰開き互の目丁子乱の刃文は、二つ三つと連れた尖り互の目を交えて高低に変化し、帽子は焼を充分に残して鮮やかに乱れ込み、表は殆ど焼き詰め、裏は僅かに返る。焼刃は小沸で明るく、地中には焼頭から煙り込むような淡い映りも窺え、刃中には足が射し、物打辺りに細かな金線、砂流し掛かり、刃中もよく沸付いて明るく冴える。銘字(注@)は字形整い、鑚の線が清く澄む。 注@…法光には俗名入りの作は少ない。本作は丁寧な銘振りから入念作である。 |
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