大小一腰 【大刀 Katana (= "Dai") 】 大小共金着二重ハバキ 白鞘入 |
祐永は横山覚之介といい、奥元平門の父祐平に就いて鍛冶業を修め、文政十二年十二月に父の跡目を継ぎ、天保四年二月十三日に加賀介を受領。茎に朝臣号、菊紋、一文字を刻するを勅許されている。鎌倉期の備前一文字を想わせる腰反りの強い優美な姿に華麗な丁子乱刃を焼いた遺作はいずれも出来が優れ(注)、誠心誠意の働きが賞されて、藩より帯刀を許され、長舩の大庄屋格に列せられた名士でもあった。 注…「匂出来の丁子を焼くことに一貫してゐて、他の種々なる焼刃を取入れないで備前傳に一貫してゐる所厳たる家風が存する様である」(『新々刀集 刃文と銘字』)。 |
Ginza
Choshuya All Rights Reserved