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短刀 無銘 筑紫了戒

Tanto
no sign Chikushi Ryokai

保存刀剣鑑定書筑紫了戒
Hozon certificate


ご成約を賜りました Sold out



 ― 来國俊をルーツとする了戒の末裔。
  渋い雰囲気と豊富な地刃の働きが魅力の一口

短刀 無銘 筑紫了戒

短刀 無銘 筑紫了戒


豊後国 室町時代後期 約470年前  Bungo province late Muromachi period, about 470 years ago

刃長 七寸五分九厘 (Edge length; 23cm) / 内反り (A little curved go to innner)
元幅 七分二厘 (width at Ha-machi; 2.2cm) / 重ね 一分八厘 (0.55cm)
銀無垢一重ハバキ 白鞘入 solid silver single Habaki, Shirasaya
昭和49年新潟県登録(47810号 12月17日)

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《短刀の名手 来國俊の伝統を如何なく引き継いだ、古風な体配》

 来派了戒の末裔は九州の豊前宇佐八幡宮辺りに移り住み、能真や能定ら「能」の字を工名に冠し、山城伝の鍛法により異郷の鉄を用いて打った。彼らが「筑紫了戒」である。
 無銘ながら筑紫了戒と極められた本作は、内反りのついた鎌倉時代後期の山城物の面影を残す古風で端正な姿。


《了戒の特色顕著な地鉄の働き》

 地鉄は板目に流れ柾を交えを交え、地沸厚く付き地景入り、肌目が強く立ち現れている。
 刃寄りが黒く澄み、棟寄りに白く映りが立つ


《山城伝の特徴の強く顕れた刃文構成》
 
 
  刃文は直刃。浅く揺れ、小沸ついて刃縁明るく、刃境は細かくほつれ、刃中は匂で澄む。
 帽子は浅く弛んで突き上げごころに小丸に返る



短刀 無銘 筑紫了戒 差表区上
短刀 無銘 筑紫了戒 差表 鋒
短刀 無銘 筑紫了戒 差裏区上
短刀 無銘 筑紫了戒 差裏鋒



生ぶのままの茎(なかご)は470年の時代色を湛えている。