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脇差 無銘 壽命(新々刀)


Wakizashi
no sign JUMYO (Shinshinto)


保存刀剣鑑定書新々刀寿命
Hozon certificate(Shinshinto Jumyo)
価格 18万円
Price 180,000JPY



― 新々刀期に花咲いた古刀へのロマンチシズム

日本刀販売品 脇差 生ぶ茎無銘 末関

美濃国 江戸時代後期  約一八〇年前 Mino province, late Edo period, about 180 years ago
刃長 一尺一寸一分五厘半 (Edge length; 33.8cm)  / 反り 四分六厘 (Curveture; 1.4cm)
元幅 八分八厘半width at Ha-machi; 2.68cm) / 先幅 八分六厘(width at Kissaki; 2.6cm)
棟重ね 二分 / 鎬重ね二分三厘(thickness; 0.7cm)
彫刻 表裏 腰樋・添樋 Engraving: "Koshi-hi and Soe-hi" on the both sides
金色絵一重ハバキ Gold iroe single Habaki
平成十九年神奈川県登録(7月12日 76052号)


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古刀期の薙刀直しを念頭に制作された特別な一振

 
身幅十分で先幅が強く張り、重ね控えめとされて切先大きく延びる。そして茎の先は一文字形に切られている。
古刀期の薙刀直しの脇差を念頭に特別な需に応じて作られた作であろう。


良く詰んだ地鉄と三つずつ連れた刃文構成

 地鉄は板目肌詰み、地沸厚くついて鉄色は明るい。
 互の目乱れの刃文は、
尖りごころの刃を交えて三つずつ連れ、刃縁は小沸で明るく、足長く入り、細かな金線・砂流しが霞のようにかかり、変化に富んで美観上々。
 帽子は焼を深く残し、突き上げて焼詰めごころに小丸に返る。


《鎌倉時代より始まる名跡 ‟壽命‟ 》

壽命は
鎌倉後期永仁頃から、大和から美濃国大野郡に住して代々に亘り槌を振るっていた名跡。室町後期の寿命は戦国武将土岐氏が青野ヶ原に陣を構えた際に陣中で打つなど武将の信頼厚く、江戸時代に至ってもその技術への評価は高かった。優れた刃味で石切の号のある寛永頃の常陸守壽命他、丹波守、上野守、河内守、相模守、美濃守と、受領の名誉にあやかった優工を輩出している。

脇差 無銘 壽命(新々刀) 差表鋒
脇差 無銘 壽命(新々刀) 差表 中央

脇差 無銘 壽命(新々刀) 差表 区上

脇差 無銘 壽命(新々刀) 差裏 鋒
脇差 無銘 壽命(新々刀) 差表 鋒
脇差 無銘 壽命(新々刀) 差表 鋒

強く張った物打ちや大きく延びた切先などに、古(いにしえ)の薙刀直しへの浪漫と憧憬が見て取れる。

 



茎は錆色深く、先は一文字に切られている。

脇差 無銘 壽命(新々刀)ハバキ