ご成約を賜りました
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―清目に渋く輝く薩摩の紋
清目に丸に十文字の紋が銀象嵌された、薩摩藩与力所用の十手。
全長は一尺二寸九分六厘(約40㎝弱)とほぼ定寸で、逆手に握って腕の外側に付けると肘に届く掟通りの長さ。
清目(きよめ)は堅牢な鉄地で先細く、下手人に向けて差し出す先端部(=宵の明星)と手元には三角文が金象嵌され、刀奪いの鉤は鉄地でがっちりとし、紗綾形文が銀象嵌されて美観は上々。
細部にまでこだわった装飾性と優れた実用性
手の内(てのうち)は藍鮫を着せて研ぎ出し、漆仕上げでふっくらとした肉づきがあり、手持ちが優れている。紐付環(ちょうふかん)の絡繰は健全。
使い勝手と装飾性が見事に調和し、出来と保存状態共に優れている。
下手人を追い込むべく同心、目明しを差配した与力の身分を象徴する得難い逸品。